市町村長あてに福祉医療給付制度を後退させないことなどを求める要請

すすめる会はあり方検討委員会の最終提言を受け、県内の市町村長あてに福祉医療給付制度を後退させないことなどを求める要請書を送付しました

2003年3月10日

市町村長殿

福祉医療給付制度の改善をすすめる会
会長 瀬志本 正夫
長野市北条14 ワークハウスちきり内
026?263?4059
障害者や乳幼児が安心して医療が受けられる「福祉医療給付制度」の改善に関する要請書
要請趣旨
 日頃より、福祉・医療への向上のためにご尽力いただき誠にありがとうございます。
 長野県の「福祉医療給付制度」は、「福祉医療のあり方検討委員会」の提言により大きく変わろうとしています。「長野モデルを創る」と言われたものの、検討委員会の最終提言の内容を見ますと県民が願う窓口無料化ではなく「自動給付方式」なるものが提案されました。
これは県議会の決議にも反しています。また、「障害者の対象を整理する」として、現行の対象者から身体障害者・療育手帳所持者以外の対象者を除外しました。その上重度障害者・乳幼児医療費にまで所得制限が導入されることや入院給食費助成の廃止と、現状より後退する部分もあり全国の模範になる「長野モデル」などとはとてもいえないものになっていると考えます。
 現在の日本の福祉施策は、制度毎に対象者が微妙に違っています。従って今回の「県基準」をそのまま実施すると、現行では「福祉医療の対象」になっている人の中から対象外にされる人が出て来る可能性を否定出来ません。貴自治体では、「現行の福祉医療の水準を後退させる」ことの無いよう要請致します。また、県基準の拡大によって補助金が増えた場合はこれを源資として福祉医療の拡充に取り組んでいただきますよう要請致します。
 今回導入される「自動給付方式」は、現在「窓口無料化」を実施している自治体の独自施策が不可能になるような方向で実施しようとされています。少なくも「窓口無料化」を実施している市町村が継続していけるよう、弾力性のある制度とするように働きかける必要があると考えます。以上の立場から「福祉医療給付制度」の提言の7月実施までに以下の項目の各項について実施していただきますよう要請するものです。
要請事項
  1. 貴自治体で行っている福祉医療給付制度を後退させないで下さい。
  2. 県基準の変吏により補助金の増額が見込める場合は、これを原資に制度の拡充を図って下さい。
  3. 乳幼児医療費の所得制限は行わないこと。その他の所得制限についても生活実態に即して緩和して下さい。
  4. 県の「あり方検討委員会」のアンケートでも、継続が多かった入院給食費の助成を継続して下さい。
  5. 県に対して、「自動給付方式」が導入されても、各市町村の独自施策が妨げられないよう、弾力性を持った制度とするよう要請して下さい。
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