福祉医療改善をすすめる会が総会10/18

福祉医療の県「7月改定」は大きな後退、受給現場で様々な声

保育所前で「自動給付方式」でなく「窓口無料」をとの訴えに、多くのお母さん方が賛同しています。「今年7月の県『改定』に1病院300円、薬局でも300円は困る」「所得制限導入で無料化でなくなった」などの意見が出されています。
 実現する会の要請に対して、いままで窓口無料だった松本市は、自動給付で同じという受け止め方や、県の提言による『改定』だと市町村会が主導的にまとめたものを県の責任にしています。所得制限でもれる人が7?8%になると述べました。
 自動給付方式で300円取られるなら自分で申請した方が良いとの声も出ています。
 一部負担の300円は償還払では全国に1つもありません。これまで窓口無料化により一部負担が生じたところはありますが、自動給付方式はあくまで一端窓口で支払うものであるのにおかしいです。難病を対象にしないことは、国の方向が出たら検討するとしてきたものを反古にするものです。
 養護学校では、医療費の負担増により通院せざるを得ずに、教育が受けられなくなっています。心身症が増えており、家族の問題も見ていかなければいけない状態が起きています。
 医療機関も窓口無料化が打ち切られたり、窓口徴収した上で請求書を作成することに対し、7月の実施に向けた県の説明会が行われる中で『改正』への疑問の声があがっています。
県知事も欠陥があると自覚しはじめています。検討委員会の構成に問題があったのです。年間7億円の負担増となるとしています。

福祉医療制度の検証委員会の設置提言など、10団体が参加し今後の活動を出し合う

瀬志本会長は開会挨拶の中で、県提言による「改定」に対し、1?3月に窓口無料化市町村長に直接要請を行った活動や、お母さん方の切実な訴えにより「乳幼児医療」の対象が拡大した点など活動が前進したとしつつ、7月からの福祉医療制度の後退への対応が今後の課題だと述べました。
 議長に選出された推進協の原事務局長により議事が進められました。
 福祉・医療をめぐる動きと2002年度総括の提案に沿って、前記の声や取り組みなどが参加者から相次いで発言がありました。
 今後の活動方針が松丸事務局長から提案され、補強意見を取り入れ決定しました。主な項目は次の通りです。

1.福祉医療の窓口無料化の実施を引き続き求めるものとして、県に対し「福祉医療の検証委員会」の設置を求めていく。委員構成は受給者や当事者を半数以上とし、実態調査の実施とともに見直しへの提言をまとめていくものとする。
2.「所得制限」の撤廃を求めていく。やむを得ない場合は対象者の本人の収入に着目した制度として、本人の自立を保障する内容とすること。
3.「一部負担」の撤廃を求めていく。とくに窓口無料化でなく一部負担があるのは長野県だ
けであることを正すよう訴えていく。
4.内部障害が該当するよう県レベルでの障害者医療の対象を4級まで拡大するよう求めていく。また「難病患者等及び小児慢性疾患」を対象にするよう求めていく。
5.入院時の食事は治療の一環であることから、「入院時食事負担助成」の復活を求めていく。
6.市町村と市町村議会から県へ意見を上げるよう働きかけていく。
7.「Q&A」冊子改訂版の発行活用と、各地でのシンポジウムの開催、参加組織や地区世話人の拡充をすすめる。

新会長に田中難病連会長を選出

最後に役員改選を行ない、難病連の新会長となった田中嘉典さんを会長に選出しました。副会長は今井保険医協会会長、坂本推進協会長を、事務局長に松丸ちきりの家所長を再選しました。また、瀬志本前会長は顧問となりました。
タイトルとURLをコピーしました