市町村が窓口無料化を決断する際、大きな障害になっているのは、国による国保国庫補助金減額措置、いわゆる「ペナルティー」問題です。厚労省によるこの不当な減額措置に対して全国知事会、全国市町村会からの強い要望や国会審議を通じて、厚労省は、その見直し作業を開始しています。厚労省が設置した「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」では、3月22日の会合で確認した「論議の取りまとめ」では、この減額措置について「早急に見直しすべきとの意見が大勢を占めた」ことを確認した。
しかし、5月18日開催の「一億総活躍プラン国民会議」で提案された「ニッポン一億総活躍プラン」では上記検討会でのとりまとめを踏まえ、「年末までに結論を得る」とし、結論を先送りした。この点に関して一部マスコミでは、「減額措置廃止の対象範囲については、小学校入学前までの子どもへの助成を軸に検討しているが、財源確保が課題となるため、具体的には年末の予算編成で決める」との報道している。