窓口無料化県民シンポに158名が参加

 

9月16日(日)「子ども・障がい者の医療費窓口無料化」を求める県民シンポジウムが松本勤労者福祉センター大会議室で開催されました。当日は三連休の中日、敬老会など諸行事が重なる中158名の県民・市民が参加しました。

シンポジウムは、長野県民医連塩尻協立病院事務長の塩原さんがコーディネターをつとめ、5人のシンポジストによる意見発表がされました。
「ぐんま住民と自治研究所」代表理事の塚越さんは、「全国初の中学校卒業までの子ども医療費窓口完全無料化の制度に対して、県知事や県の担当者は、重症化を抑制し、虫歯治療も前進していると評価」また一部に言われる子どもの時間外診療(コンビニ受診)について「群馬県では逆に減少している」と報告し、窓口無料化は「大変良い効果が出ている」(担当の国保援護課長の議会答弁)と答えていることを紹介しました。
山梨県の新婦人事務局長の豊木さんは、山梨の窓口無料化を実現させて大きな力になったのは、小児科医と母親の連携した粘り強い運動があったこと。甲府市など各自治体へのとりくみも重視し、全県の制度にしていく基礎になっていったことなどを紹介しました。
松本協立病院歯科センターの石井先生は、全日本民医連の歯科酷書2を引用しながら「歯の健康格差がひろがっている」として、経済的事情で歯科受診をあきらめている人が増えていることを告発しました。「一度失った歯は二度ともとには戻ってこない」「保険でより良い歯科医療をお金の心配なく罹れる制度にして欲しい」と訴えました。
県推協のポプラの会の山本さんは、精神障がい者の立場から偏見が多いことや所得が少ない状況から「医療費負担は大きな重荷」「窓口無料化を一刻早く実現して欲しい」と訴えました。
県難病連事務局長の有坂さんは、難病患者の様々な実態・困難な状況を紹介しながら、「みんなの力で、一刻も早く窓口無料化を実現しましょう」と力強く訴えました。
フロアーからの発言では、経済的理由で「診察室でも薬を断る母親、受診そのものを断る母親も」(小児科医)重度の慢性病も持つ子どもの状況を発言する人。他県から引っ越してきた母親から「長野県ではなぜ?」言われたことなど紹介する人。など切実な声が聞かれました。
最後に、「進める会」事務局長から、今後の活動方向として「シンポで学んだことを回りに広げること。新聞に投書など行い世論を喚起すること。小児科医との連携を追求すること。自治体への取り組みを強めること。会が発行するパンフを普及すること」などが強調されました。
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