小児科医療の現場から窓口無料の意味について講演(総会)
長野中央病院副院長で小児科医の番場誉氏を講師に「小児科医療の現場における窓口無料の意味」と題して記念講演が行われた。講演では、特に子どもの場合、大人に比べて経過観察が重要で、繰り返し受診することで適切な診断につながることや、経済的理由で受診を控えたため症状が長期化してしまった事例などを紹介。薬はいらないと言う患者、調子が悪くても我慢して、我慢しきれなくなってようやく受診する患者などを挙げて、貧困問題との関係においても窓口無料化の意義が増していると強調。窓口無料化は9割がたの国民のニーズにかなっていると思うが、医療の枠を超えて子どもの貧困問題まで目を向けなくてはならないとした。