子どもの医療制度のあり方に関する検討会 自治体・有識者からのヒアリング

1月27日に厚生労働省の子どもの医療制度のあり方に関する検討会が開催され、厚生労働省ホームページに資料が掲載されている。

第3回子どもの医療制度の在り方等に関する検討会

議題は子どもの医療に関する現状について(地方自治体・有識者からのヒアリング)とされ、4人の構成員の資料が提出されている。
独自助成を行う自治体に対する国の国保負担金の減額措置に対する批判や国制度として確立する必要がある点が強調されている。また、無償化による過剰受診を懸念する意見に対して適正受診の啓発や実践的な活動が資料として紹介されている。

○栃木県保健福祉部保健医療監の山本氏の提出資料では、栃木県の子ども医療の状況についてふれた上で、(1)人口減少問題を克服し、将来にわたる地域の活力を維持していくことは栃木県はもとより地方における喫緊の課題。(2)各自治体では住民の要望に応え、少子化対策としてこどもの医療費助成や様々な小児医療対策に取り組んでいる。(3)経済的負担により医療機関への受診を躊躇することがない、安心して子どもを産み育てられる社会、「希望出生率1.8」の実現に向けた国を挙げての取組が必要。(4)併せて、かかりつけ医やかかりつけ薬局も含め、医療との上手なつきあい方の普及が必要とまとめている。

○三鷹市子ども政策部調整担当部長の宮﨑構成員の提出資料の東京都三鷹市の「子どもの医療費助成等を実施している市町村への国保の国庫負担金の減額調整措置の廃止について」では、「国の重点施策でもある子育て支援に取り組んでいる自治体へのペナルティーはおかしい」などの意見が多く、減額措置の見直しについての要望が市町村から上がっているとして、「三鷹市としては、自治体間競争ではなくナショナルミニマムとする方向性を強調する立場から、多摩 26 市で最後に乳幼児医療費助成制度の所得制限を撤廃したところであり、医療費助成制度は社会保障制度の一環として、ナショナルミニマムを基本とした国の制度設計に基づき実施されるべきものと考える。」と書かれている。

○聖籠町保健福祉課長の宮澤構成員の資料では保健師の訪問事業で乳幼児健診や 2 か月児全数訪問事業や保護者に対し、緊急性のない場合は休日や夜間の受診をせず診療時間内に受診するよう周知し適正受診の啓発を行い、訪問時に小児救急医療相談リーフレットを配布しているなど聖籠町の適正受診啓発事業の取り組みが紹介されている。

○知ろう小児医療守ろう子ども達の会代表の阿真氏からは、自治体向けの医療のかかり方講座実践マニュアルの抜粋が資料として提示されている。

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