浅科村で福祉医療給付制度の改善をすすめる学習会開催

県知事選挙を間近に控えた10月11日に、浅科村公民館に身体障害者や難病患者とともに、北佐久・佐久の市町村議員等が集まり、福祉医療給付制度の改善をすすめる学習会を行った。これは佐久地区世話人の望月さんが、「福祉医療Q&A」の完成を機会に、北佐久地方でも窓口無料化をめざして取り組もうと呼びかけたもの。 先ず事務局から、1.医療制度の概要と患者負担増などの動き、2.県・全国実施状況と県下市町村の実施状況などを報告した。特に(1)社会保障改革は、大企業のグローバル化の競争力にうち勝つため、ゆくゆくは企業の社会保障負担をゼロにする路線であり、公的保障を削り民営化していくものであること。(2)患者負担が医療費の13.7%(1997年度)にもなっていることから福祉医療給付制度の改善が求められており、県予算(2000年度)で障害者医療が17.8億円、乳幼児医療が8.8億円であるが、予算総額は1兆円を超えており土木費の1905億円(18.7%)に比べれば極めて低いものであること。(3)全国では31都道府県が、県下11市町村が窓口無料化を実施していることなどを指摘した。 引き続いて、各市町村の状況を出し合った。佐久市の医療費給付を受けた患者は障害者の65%、乳幼児の85%であり、「償還払い方式」がせっかくの事業の利用を妨げているという。1998年度から窓口無料化を実施した北御牧村は、国保への国庫負担・交付金が2000万円削減されたことから、今年度からまた償還払い方式に戻ってしまったとの報告あり。その他障害者への交通費補助なども出された。 また南佐久では市町村に陳情する時には、当該町村の障害者が「福祉医療をすすめる会」のメンバーとともに赴いたこと、学習会やシンポジウムを重ね署名を広げたことなどが窓口無料化に結び付いたと強調された。全国の窓口無料化実施自治体は、国保への国庫負担削減も県が補助していることや、1990年代に実現した都府県もあることが指摘された。 最後に、現在すすめている県議会への署名と併せて、市町村レベルへの署名も出来るところは取り組むこと、福祉医療Q&Aの普及と学習会などをすすめようとした。

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